多肉植物
肉厚で一枚板の使い込んで落ち着いたオークのカウンターがある隠れ家的なバーで、春の夜長にお気に入りの芳醇ふいくたる香りの良いテキーラ・エラドゥーラを飲む。バーの入口のドア横にはアンティーク・レンガの壁に背を向けて白磁の鉢に植えられたアガヴェ・アッテヌアータ、その存在が気になってついつい立ち寄ってしまう。
テキーラはメキシコで作られるアガヴェ・アスール・テキラーナという竜舌蘭を原料とする蒸留酒である事を貴方はご存知でしたか。春先はとかく色鮮やかな花が気になるのですが、竜舌蘭は多肉植物のアガヴェであり、いま不可思議な形、花にはない色彩の面白さ、トゲの魅力など何故か未来的で造形的な美しさの多肉植物が注目されている。多肉植物は葉、茎、根の組織が多肉質化、肥大化して水を蓄える乾燥に強い植物で、サボテン科、ベンケイソウ科、ユリ科など50以上の科にわたり1万5千種を超える品種がある。地域変種や園芸種も多く確かな数はよく分からない状況である。多肉植物の原産地は主に乾燥地帯で、世界中に分布している。特にアフリカ南部、北アメリカ南部、マダガスカルなどに自生している品種も多い。そんな多くの品種のなかでも、アガヴェを特に注目したい。星の王子様に出てくるバオバブのように大型種でなく、メセンのように小型種でもなく、インテリアプランツとして、一部にはエクステリアプランツとしても用途が広い。アガヴェの仲間は270種ぐらいで、南北アメリカが主な原産地である。日光を好み、暑さ寒さにも強くて、温暖な地域では屋外でも良い、アッテヌアータや雷神などの一部の品種では凍結に気をつける。主な品種は、幅が1mぐらいになり、幹を形成するアッテヌアータ、白い覆輪の葉で成長すると球状になる笹の雪、葉縁より白い糸が出た中型の乱れ雪、放射状に針状の葉を伸ばす吹上など形状、色彩も豊富さも魅力的である。アガヴェ以外の多肉植物にも組み合わせで変化に富んだ楽しみが出来る小型の多肉植物も要注意である。
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